2014年07月13日

白血病などの血液疾患や炎症性疾患の診断・経過観察に用いられるスクリーニング検査。

問題1.次の説明に該当するのは?

白血病などの血液疾患や炎症性疾患の診断・経過観察に用いられるスクリーニング検査。


(1)ZTT  (2)WBC






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   正解
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(2)WBC =白血球


【参考】

(1)ZTT = zinc sulfate turbidity test = 硫酸亜鉛試験

肝障害を見るための代表的な血清膠質反応。
IgG、IgM濃度と相関し、慢性肝障害や多発性骨髄腫で高値に。




問題2.次の説明に該当するのは?

代表的な必須微量金属。欠乏すると皮膚炎や味覚障害をきたす。
中心静脈栄養・経腸栄養に伴う亜鉛欠乏症の診断に重要。

(1)Zn   (2)K






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   正解
」」」」」」」」」」

(1)Zn = 亜鉛

【参考】

(2)K = カリウム

異常高値の場合には心室細動から心停止を起こす。
血球内に多く含まれるため溶血による見かけ上の高値に注意。




問題3.次の説明に該当するのは?

人体に吸収されビタミンAとなる。

(1)δ-アミノレブリン酸   (2)β-カロチン






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   正解
」」」」」」」」」」

(2)β-カロチン


【参考】

(1)δ-アミノレブリン酸 

ポルフォビリノーゲンの前駆物質。
ポルフィリン症の鑑別診断、および鉛中毒のスクリーニングに用いる検査。


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2014年07月11日

C反応性蛋白(CRP)とは?

問題1.次の説明に該当するのは?

代表的な急性相反応物質。炎症性疾患や体内組織の崩壊が
ある場合に血中で増加し、炎症マーカーとして用いられる。

(1)ChE      (2)C反応性蛋白(CRP)







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   答え
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(2)C反応性蛋白(CRP)


【参考】

(1)ChE = コリンエステラーゼ

コリンエステルをコリンと有機酸に加水分解する酵素。
主に肝疾患により低下し、有機リン剤による中毒でも低値をとる。







問題2.次の説明に該当するのは?

骨格筋や心筋の崩壊を反映して上昇する酵素。
急性心筋梗塞や多発性筋炎で上昇。


(1)CK     (2)CA15-3







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   答え
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(1)CK = CPK, クレアチンキナーゼ


【参考】

(2)CA15-3 = 乳癌の再発・転移のモニタリングに有用な血中腫瘍マーカー。





問題3.次の説明に該当するのは?


主に卵巣癌に有効な血中腫瘍マーカー。
子宮内膜症と子宮筋腫の鑑別にも用いられる。

(1)CA125    (2)Cr







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   答え
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(1)CA125

【参考】

(2)Cr = クロム

欠乏により脂質や蛋白代謝系に障害を生じる微量必須金属。








問題4.次の説明に該当するのは?

肝でグルクロン酸抱合を受けたビリルビン。
総ビリルビンとともに、肝疾患の診断、黄疸の鑑別などに重要な検査。


(1)DHT    (2)D-BIL





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   答え
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(2)D-BIL = 直接ビリルビン


【参考】

(1)DHT= 5α-ジハイドロテストステロン 

最も活性の強い男性ホルモンであるテストステロンの
代謝産物。
テストステロンとの同時測定で5α-reductase欠損症を診断。





問題5.次の説明に該当するのは?

骨基質の代謝産物。
骨量減少をきたす代謝性疾患や癌の骨転移で尿中濃度が上昇。



(1)EPO   (2)Dpyr









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   答え
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(2)Dpyr = デオキシピリジノリン


【参考】

(1)EPO = エリスロポエチン

腎臓から分泌される造血ホルモン。
腎性貧血の診断や、多血症の鑑別のために測定される。


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2014年07月09日

臨床検査の種類・検査項目

●臨床検査の種類・検査項目

基本身体検査

基本身体検査(きほんしんたいけんさ、Basic Physical Examination)は、医師の五感を通して行われる聴打診などの事。

1.視診

2.聴診

3.触診

4.打診


●一般検査

末梢血塗沫標本検査

血算 - 血液を構成する血球の比率や性状

赤血球数 : 網状赤血球 - 赤血球指数(平均赤血球容積(MCV) - 平均赤血球血色素量(MCH) - 平均赤血球血色素濃度(MCHC))

血色素 : ヘマトクリット - ヘモグロビン

白血球数 - 血小板数


赤血球沈降速度(ESR)

血漿浸透圧



●生化学検査


血清生化学検査 - 血清中に溶存している各種物質の濃度を測定

炎症反応: CRP

血液 : 血清鉄 - 貯蔵鉄 - フェリチン - 総鉄結合能(TIBC) - 不飽和鉄結合能(UIBC)

肝機能・胆道系: AST(GOT) - ALT(GPT) - LDH - ChE - γ-GTP - T-Bil - D-Bil - ALP - TP - アルブミン(Alb) - TTT - ZTT - A/G比 - LAP

筋肉: CK(CPK)

骨: P

膵 : アミラーゼ(Amy)

腎機能 : 尿酸(UA) - 尿素窒素(BUN,UN)

- ナトリウム(Na) - カリウム(K) - クロール(塩素)(Cl) - カルシウム(Ca) - クレアチニン(Cr)

生活習慣病関連: GLU - グリコヘモグロビン(HbA1/HbA1c) - 総コレステロール(T-Cho、TC) -

中性脂肪(TG) - LDL-C、HDL-C(HDL - LDL - VLDL - カイロミクロン)

- FRA

- 総蛋白(TP)


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2014年07月03日

臨床検査とは(4)

●臨床検査とは(4)


●臨床検査の質と検体検査精度管理

臨床検査に求められるのは、正しく迅速に検査が行われ、検査の結果が医師による診断と治療に役立つことである。

臨床検査の質は測定前、測定、測定後の全体で決まることが多い。


測定前:患者の問診や診察を通して医師が目的に応じた検査を選択する。

検査費用負担も考慮し最適な検査が選択される。

検査の選択は医師の判断に委ねられる。

患者にとっては、まずは面接が充分で身体異常が見落されていないか、つぎに検査選択が適切か、さらには検査の良し悪し等が気になるところである。



測定:検体検査では、たとえば血液中の物質の測定が行われ、物質の量(数字で表現)やプラス・マイナスが検査結果となる。

数字の再現性(ばらつきのなさ)や正確性(変化や病変を正しくあらわしていること)が検体検査の精度である。

一般的には検査には間違いがないものと期待されているが、実際には検査結果がばらついたり、まれには別の検査結果や臨床所見と合わず再検査に至ることもある。

超音波検査では検査手技の良さが重要である。



測定後:また測定結果を読み解く技能も重要である。

異常なしか様子見かさらなる精密検査かなどは医師の判断に委ねられる。

検査工程のうち、測定は臨床検査技師等が行うことが多いのであるが測定前と測定後は医師が重要な役割を担っている。

臨床検査専門医は臨床検査全体に通じた医師の専門職である。

2008年4月からは臨床検査科は標榜診療科となっている。



●検体検査精度管理

検体検査の精度管理は信頼にたる精度の検査結果を得るために行われる。

検体を外部の登録衛生検査所に委託するとき、委託先が守るべき管理の体系でもある。

検査精度を確認するための手法は、再測定が基本であるが、物質量がわかっている検体の測定、別の検査方法との相関、他施設結果との比較などを組み合わせる。

精度が不十分である場合は機器調整や試薬の検証などが行われる。

壊れた体重計やはじめからずれた体重計では正確な体重は量れないということをイメージすればよい。

痩せたはずなのに重ければもう一度計る。10kgの米袋を計って8kgであればその体重計が壊れているのではないか。修理して計りなおすか、他の体重計で計りなおす。

体重測定を例に説明するとこのようなものが検体検査精度管理の内容である。


検体検査においてコンピュータシステムの導入が盛んである。

システム化前は検体の取り間違い・測定操作手違い・結果数値読み違いなど人為的エラーが起こりえたので測定手順書作成や過誤検出の仕組み構築が精度管理の中心であった。

患者リストバンドや試験管ラベルのバーコードは検体検査のシステム化に役立っている。

最近はシステム化により測定や検体取扱いに関するヒューマンエラーはほぼ撲滅されたといえる。
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2014年07月01日

臨床検査とは(3)

●臨床検査とは(3)


●臨床検査技師等に関する法律に記された検査

臨床検査の名を付した国家資格が臨床検査技師である。

臨床検査技師等に関する法律で臨床検査技師の資格が定められている。

医師又は歯科医師の指示の下に、次の検査を業として行うことができる資格である。

微生物学的検査、血清学的検査、血液学的検査、病理学的検査、寄生虫学的検査、生化学的検査、厚生労働省令で定める生理学的検査。

なお臨床検査技師の前身は衛生検査技師である。


昭和33年に衛生検査技師法が制定された。

それまでは医療に関する検査に従事する資格について法制化されていなかった。

1948年(昭和23年)の疑義照会(昭和23・8・12 医312)に被検査物の検査として、A 血液型の検査、B 血液検査、C 糞便検査(寄生虫のみ)、D 淋菌検査、E 梅毒反応検査の記載がある。

当時の検査の種類と現在の臨床検査の種類を比較するとき臨床検査の進化を理解することができる。



●臨床検査技師等に関する法律第2条の厚生労働省令で定める生理学的検査

生理学的検査は検査機器の発達に伴い、臨床検査技師が行うことができる生理学的検査は増加しており、現在次のものが記載されている(平成20年)。

心電図検査、心音図検査、脳波検査、筋電図検査、基礎代謝検査、呼吸機能検査、脈波検査、熱画像検査、眼振電図検査、重心動揺計検査、超音波検査、磁気共鳴画像検査、眼底写真検査、毛細血管抵抗検査、経皮的血液ガス分圧検査、聴力検査が記されている(一部除外あり)。

このうち磁気共鳴画像検査は診療報酬では画像診断の項に分類されている。

骨塩定量検査の一部は超音波検査等に分類されているが、x-rayでの撮影像を測定するものである。

臨床検査技師の業務範囲が測定・解析であった時代から、検査専門職として所見記載も行うようになってきた。

記載された所見から医師が診断を行い、治療等に結びつけるのである。


●衛生検査所指導要領に記された検査

臨床検査技師等に関する法律で登録衛生検査所が規定されている。

衛生検査所が受託できる、すなわち医療機関から見ると外注できる検査が定義されている。

なお衛生検査所は人体から排出され、または採取された検体について検査(いわゆる検体検査)を業として行う場所である。

登録衛生検査所に外注できる検体検査は微生物学的検査、血清学的検査、血液学的検査、病理学的検査、寄生虫学的検査、生化学的検査である。

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2014年06月29日

●臨床検査とは(2)

●臨床検査の精度

1970年代、米国の疾病対策センター(CDC)が米国の検査室で発生したミスの調査結果を発表したことがあり、それによると検査ミスは全体の1/4以上もあった。

細菌検査 10〜40 %のミス

臨床生理検査 30〜50%のミス

血液型検査 12〜18%のミス

血液検査(ヘモグロビン・血清電解質の検査) 20〜30%のミス


臨床検査データの精度があまりに低いので、メンデルソンは臨床検査というのは「占いの儀式」だと形容してみせた。

しかもこの数字はあくまで米国で最高レベルの検査室のものであったので、中程度以下の、質の低い検査室はもっと頻繁にミスをしていたと考えられ、米国全体での数字はもっとひどいものだったと考えられる。

医者は「念のために詳しく診ておきますから検査を受けてください」と患者にしつこくすすめる。

患者は検査をすることによる健康リスクを犯したうえに(侵襲を受け、健康を損なうリスクがつきまとう)、お金を余分に出費させられることになる。

何か奇跡のようなことが起きて、たまたま検査で正確なデータが得られたとしても、それを医者が誤診してしまう可能性がかなりあるとメンデルソンは指摘した。



●臨床検査の分類

病気の有無や診断を目的に行われる検査が臨床検査である。

問診(医療面接)や視診・聴診・打診・バイタルサイン(体温・脈拍・血圧・呼吸数など)・身長体重測定・腹囲計測なども広い意味では検査ではあるが、一般的には検体検査・生体検査などが臨床検査と理解されている。

画像診断や病理診断も臨床検査に含まれることがある。


健康診断、学校検診、職場検診、医療機関外来での検査、病気かどうかを調べる検査、病名を決めるための検査、病気の程度を調べる検査、治療方法を決定するための検査、治療効果や再発を調べるための検査などさまざまな検査が含まれる。


●診療報酬における検査

保険医療機関等では医療費の内容の分かる領収証が発行される。

領収証の検査の欄には診療報酬で定義された臨床検査の点数が表示されている。

医科診療報酬では検体検査料、生体検査料、診断穿刺・検体採取料、薬剤料、特定保険医療材料料等から算出された点数である。

検体検査には尿・糞便検査、血液学的検査、生化学検査、免疫学的検査、微生物学的検査等が含まれている。

生体検査には呼吸循環機能検査、超音波検査、監視装置による諸検査、脳波検査、神経・筋検査、耳鼻咽喉科学的検査、眼科学的検査、皮膚科学的検査、臨床心理・神経心理検査、負荷試験等、ラジオアイソトープを用いた検査、内視鏡検査等が含まれている。

なお病理学的検査は2008年4月の改定で、検査の項から病理診断の項に移っている。

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2014年06月27日

臨床検査とは(1)

●臨床検査とは(1)

臨床検査 (りんしょうけんさ) とは、診療目的で行われる患者、傷病の状態を評価するための検査である。

症候学では補助診断(ほじょしんだん)と呼ぶこともあり、これは問診と一般診察こそが病態把握に最も重要であるとの考え方に基づくものである。

一方、糖尿病の長期コントロールなどのように検査値が最も大きな意味を持っている場合もあり、一概に診察が検査に勝ると言えるわけではない。

また、生活習慣病を自覚症状のない間に発見し早期治療を行うためにも重要である。



また医師などの医療関係者は、必ずしも患者のためだけではなく、病院の収益を増やすためにもしきりに検査を患者に勧めるが、患者からすると受けるとなると検査の費用を負担せねばならず、また項目によっては、患者の健康を害する(侵襲する)場合がある。

そのため一旦、医療関係者の言葉は言葉として距離を置いて、冷静に検査の真の必要性、リスク、コストを勘案して、検査の適応、受けるべきか、それとも止めておくべきか、を判断する必要がある。



●臨床検査の原理

臨床検査で診断を行う場合には、臨床検査によってその患者が実際に傷病である確率を高めたり低めたりする。

確率の推定にはベイズ推定を用いる。

ベイズ推定における事前確率は、臨床検査の場合は検査前確率と言い、ベイズ推定における事後確率は、臨床検査の場合は検査後確率と言う。

また、疑っている傷病である人が検査で陽性と出る確率を感度と言い、 疑っている傷病でない人が検査で陰性と出る確率は特異度と言う。

ROC参照。 検査前確率は、臨床検査の場合は有病率として調査しておき、感度や特異度は各検査毎に研究しておくことで、検査後確率を推定できる。


例 :

エイズの疑いでヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症の迅速診断キットを用いて感染の有無を調べる場合。

患者の症状などから予想されるHIV感染症の有病率を検査前確率として、HIV感染症迅速診断キットの感度や特異度を研究しておく。

HIV感染症疑いの人が100人居たとして、その内実際にHIV感染症の人が80人居たとすると、検査前確率は80%となる。

ここで、HIV感染症迅速診断キットの感度が90%だとすると、HIV感染症患者80人中で検査が陽性になる人は(80×0.9=)72人であり、HIV感染症患者80人中で検査が陰性になる人は(80×0.1=)8人となる。

一方、HIV感染症迅速診断キットの特異度が70%だとすると、HIV感染でない20人中で検査が陰性になる人は(20×0.7=)14人であり、HIV感染でない20人中で検査が陽性になる人は(20×0.3=)6人となる。

すると、検査で陽性となるのは(72+6=)78人であり、その内実際にHIV感染症である患者は72人となる。

従って、検査後確率は72÷78で92%になる。

posted by ホーライ at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 臨床検査の基本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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